日本維新の会の馬場伸幸幹事長(大阪17区選出)が代表を務める政治資金団体「馬場伸幸後援会」が吉本興業(吉本クリエーティブエージェンシー)が運営するなんばグランド花月を貸し切り観劇会を行っていたことが当サイトの調べで分かった。政治のための使われるべき政治資金がどんな目的で観劇会を行ったのか、馬場議員には説明責任が生じている。
馬場伸幸衆議院議員が代表を務める政治団体「馬場伸幸後援会」の2017年の政治資金収支報告書をみると、収入の欄になんばグランド花月貸切観劇会参加費として5,014,500円を計上している。支出の欄には、観劇貸切料及び飲食代として500万円を計上している。
恐らく、後援会の事業として劇場を借り上げて吉本新喜劇を鑑賞するツアーでもやったのだろう。このこと自体は合法かもしれない。しかし、政治家の政治団体がよしもと新喜劇ツアーなどをする必要がどこにあるのだろう。参加費も徴収していることから選挙区民への利益供与にはならないだろう。この政治家の後援会に入ると吉本新喜劇を貸し切りでみれるとなったらそれはそれでステータスになる。政治活動と吉本も劇場貸し切りは一般的な常識から考えるとおかしいと言わざるを得ない。
〇吉本にもうまみがある可能性
吉本興業と言えば、大阪を代表するお笑いの会社である。今や、本拠地のなんばグランド花月だけでなく全国各地に劇場を持ち、テレビに吉本興業(吉本クリエーティブエージェンシー)のタレントを見ない日はない、誰もが知っている企業となっている。それだけでなく、経済産業省が資金提供している官民ファンド「クールジャパン機構(正式名称は株式会社海外需要開拓支援機構)」には最大100億円の税金が投入されるという話もある。こうした政治家とのつながりを深めることによって吉本興業にも大きな利益をもたらしている可能性がある。
政治と結びつきを深める吉本興業だが、闇世界(反社会的集団)とのつながりも多く指摘されている。そうした会社に政治家がツアーとして後援会の人々をつれていくことによって、クリーンなイメージを植え付けようとしているのかもしれない。
〇劇場貸し切りだけでなく…
「馬場伸幸後援会」は2017年12月15日に吉本クリエーティブエージェンシーに出演料として20万円払っている。恐らく、忘年会に吉本の芸人を呼んだのだろうが、政治家の忘年会に政治資金からこういった支出をする必要があったのか、疑問である。当然、これも合法ではあるが、政治資金は政治活動のために使われるべきお金である