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牧野京夫参議院議員が、2013年から14年にかけて派遣会社から合計750万円の政治献金を受けていたことが当サイトの調べで分かった。労働者派遣法は、2015年に改正され、雇用する会社にとっては使い勝手の良い法改正が行われている。
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牧野京夫参議院議員に政治献金をしていたのは、静岡県磐田市に本社がある株式会社アドバンス。静岡県内で人材派遣をしている会社で昭和61年に設立している。株式会社アドバンスは2013年に250万円、2014年に500万円の政治献金を牧野京夫参議院議員が代表を務める「自民党静岡県参議院選挙区第1支部」に寄付をしている。
さらに株式会社アドバンスと同じイトーグループの株式会社イトーから2013年に500万円を受けている。株式会社アドバンスと株式会社イトーは、代表者が同じであることから、同一の政治献金と考えてもよいだろう。
そう考えると、牧野京夫参議院議員は2年間で1250万円もの多額の政治献金をもらったことになる。
労働者派遣法は、2015年に改正された。主な変更点は、専門分野に指定されている26業種を省いて最長となっている企業の派遣労働者の受け入れ期間を撤廃し、企業が3年ごとに人を入れ替えれば派遣労働者をずっと使い続けられるようになったことだ。
2015年以降は、牧野京夫参議院議員は株式会社アドバンスを含めてイトーグループから政治献金は受けていない。
これらの政治献金は、政治資金規正法に則って行われており法律的には問題はない。しかし、派遣労働は国のかたちに大きくかかわる問題である。そして、派遣労働者にとっては、一生を左右する問題だ。
牧野京夫議員が派遣法改正の採決において、この政治献金が影響を与えたかどうかを聞くと、恐らくNOと答えるだろう。しかし、有権者はそうは思わないだろう。
国会議員は、法案の採決だけでなく、法案を作っている最中、法案提出後、党や国会で審議をする間、この法案に関わり続けることができる。自民党ならばなおさらその関わり度合いは深まる。そうした立場の人が、利害関係のある会社から政治献金を受けていたなら、なんらかの便宜が図られたかもしれないと有権者が勘ぐることは不思議な話ではない。
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牧野京夫参議院議員は、2007年の選挙で静岡県選挙区から立候補、初当選し現在2期目。